http://www.zxtcg.com/column/encyclopedia.html暁十天
[ あかつきじゅってん ] 一般名詞 / 未来の称号 / 赤の世界《ハイドラ財団》の指示を受け《NOAH計画》を進めていた《九頭竜学院大学》の天才青年科学者は、
本来の計画を無視し、錬金術をも駆使して、新人類《ブレイバー》を生み出すことに成功した。
後に《三博士》のひとりと呼ばれることになる青年は、亡き妹の魂と肉体を完全にリンクさせて蘇らせるため、
ブレイバーを生み出す実験を続けたが……試みは芳しくなく、徐々に正気を失いつつあった。
彼を兄のように慕うひとりの女研究者がいた。
青年は彼女が発案した《ギガンティック》を生み出す技術に数々の助言を与えたばかりか、
ブレイバーの能力を高める相手役にギガンティックが必要だとハイドラ財団に掛け合い研究資金を引き出すなど、
生きていれば妹と同じ年頃のその女研究者を可愛がっていた。
妹の復活に取り憑かれた青年を見守ることが辛くなった女研究者は、
拠点を南アフリカへ移してからもブレイバーの実地試験にギガンティックを使い協力していたが、
ある時、最初の《九大英雄》アーサーが反旗を翻して研究所を脱走したこと、
それを機に青年がいよいよ狂気に堕ちようとしていることを知る。
青年の研究を止めるため、女研究者は《暁十天》の創造を決意した。
やがて、暁十天率いるギガンティック軍団が研究所を強襲。
どさくさに紛れて青年の編み出した技術を盗まんとする者たちも現れ混乱する中、
アーサーの追手としてつくられた残りの九大英雄たちは、暁十天たちと交戦状態に陥った。
彼らは研究所の崩壊後も、世界中に散らばって、地上の覇者となるべく戦い続けている。
ギガンティックを生み出す技術が認められ、
後に青年と同じく三博士のひとりとして名を連ねることになる女研究者も、
その後の消息は分かっていない。
鮮刀子集団
[ あざとうすしゅうだん ] 固有名詞 / 現代の組織 / 黒の世界円卓会議を構成する企業のひとつ。
表の顔は香港を本拠地とする巨大な穀物商社であるが、
その出自は晋の時代より続く風水師の集団と言われている。
冷戦の時代にハイドラ財団と手を組んだ彼らは風水の技術で天候を操り、
世界的な大凶作を演出することで、同業他社を廃業に追い込んだり買収するなどして勢力を伸ばした。
冷戦期以後も恣意的に世界中で異常気象を作り出し、人々の飢えを商売にしている。
元の時代には日本への遠征に手を貸したが《百目鬼》と呼ばれる陰陽師の集団に阻止され、
それ以降数百年来、百目鬼財団とは血で血を洗う抗争を繰り広げてきた。
仮面の属性は 「 暴食 ( gluttony ) 」 。
上柚木 さくら
[ かみゆぎさくら ] 固有名詞 / 人名 / 白の世界上柚木綾瀬の従妹で14歳の中学生。
双子の姉・上柚木八千代や両親と千葉で暮らしていたが、
東京にBPが発生して以降、行方不明になった姉を探している。
姉の八千代とはとても仲が良いが、性格は真逆で、大人しくて真面目な委員長タイプ。
綾瀬のことは 「 綾瀬お姉さま 」 と呼び慕っている。
「 八千代を、双子の姉を探しているんです 」
上柚木 八千代
[ かみゆぎやちよ ] 固有名詞 / 人名 / 黒の世界上柚木綾瀬の従妹で14歳の中学生。
双子の妹・上柚木さくらや両親と千葉で暮らしていたが、
東京にBPが発生して以降、行方不明になっている。
妹のさくらとはとても仲が良いが、性格は真逆で、活発な男勝りタイプ。
綾瀬のことは 「 綾瀬ちゃん 」 と呼び慕っている。
「 わたし、綾瀬ちゃんみたいになりたいの 」
超既視感
[ ちょうきしかん ] 一般名詞 / 白の世界ウリエルA.T.の持つ能力。
並行世界の未来や過去に起こった出来事を夢という形で見ることが出来る。
ウリエルA.T.自身は神託のようなものと捉えており、不確定な予知のように考えている。
BPが開いて以降、ウリエルはラファエルが青い巨大ロボットによって殺される
という夢を何度も見るようになり、ラファエルの身を案じている。
七枝刀
[ ななさやのたち ] 固有名詞 / 緑の世界八大龍王サーガラの家に代々伝わる宝具で、
モウギから作られた宝具の中で、もっとも重要で強力だと言われている。
所持する者の年齢と連動して成長するらしく、現サーガラはまだ少女であるため、小刀の形状をしている。
月下香が持っている七支刀は、先代サーガラが所有していた当時の宝具のレプリカ。
サーガラ一門の中でも上位者だけが宝具のレプリカを持つことができる。
父親が謎の死をとげ、最年少で八大龍王サーガラの名を継承した少女は父親の死に疑問を抱き、真相を探っている。
人為的に引き起こされた大恐慌によって地球上のすべての国家が財政破綻し、
人類の支配者が国家から企業に取って代わられた未来では、
七つの巨大企業で構成された《円卓会議(KORT=the Knights of the Round Table)》と呼ばれる組織が
実質的な人類の支配者となり、また、それぞれの企業のトップが絶対君主のように君臨していた。
円卓会議による支配は、人々が想像するより、はるかにましなものだった。
国境は消え、戦争や飢餓はなくなり、人類はその発祥以来初めて恒久的な平和を手に入れた。
しかし、その平和が長く続くことはなかった。
この世のすべての富、権力を手に入れた者が次に欲するものはなにか?
それは《不老不死》。
やがて《七大罪》となる企業のトップたちは、古の中国皇帝のように不老不死の研究へ没頭した。
ある時、後に《黒い男》と呼ばれ、《七大罪》のトップに君臨することになる元傭兵が
七枚の《仮面》を携え、円卓会議のトップが集まる場に現れた。
南アフリカや日本など世界各地で発見されたという不気味なオーラをまとった七枚の仮面について、
「この仮面を付けて人を殺せば、相手の寿命を奪うことができる」と男は説明した。
戸惑う円卓会議のトップたちの前で、男が仮面を付け――
そこから世界が暗黒時代に突入するまで、さほど時間はかからなかった。
オリジナルの七枚を元に《百目鬼財団》と《ロイガー・ダイナミクス》が
共同で仮面を複製させると、それらは円卓会議のトップの一族や幹部たちに与えられた。
複製には月の裏側にしか存在しない物質が必要とされ困難を伴ったものの、
最終的に千枚もの仮面が新たに誕生することとなる。
仮面はオリジナルの七枚同様、その元となる素材によって七つの属性に分かれているが、
不思議なことに複製された仮面のひとつひとつはすべて異なる能力を持っていた。
かくして、人類は仮面を持つ者(=ディアボロス)と持たざる者(=獲物)に分けられた。
仮面を持つことは特権であり、ディアボロスたちは中世の貴族のように振る舞って、
持たざる者のことを、自分たちの寿命を延ばすためだけの存在だと認識するようになった。
人々は仮面を奪い合った。
ある者は自らのため、ある者は愛する者のため。
倒された者の仮面はまた別の者に与えられた。
仮面を持つ者同士がより永い寿命を求めて殺し合うようになると、
他者の命を奪うことに適した形態へ肉体を改造する者が現れ、
戦闘を補佐する道具としてトーチャーズやプレデターが生み出された。
寿命を延ばすための殺戮は、
いつしか、永遠の時を消化するための単なる暇潰しへと変貌した。
一方、すべての元凶とも言える七大罪たちは不老不死の域へ到達した末、
仮面に人間性を食い尽くされて、いずこかへ姿を消してしまった。
オリジナルの、最狂の仮面と共に……。
ブラックポイントの発生した現代において七大罪を名乗る者たちは、
オリジナルの仮面を持つ原初の七大罪が消えた後、一族の中で最も力を持っていた者たちである。